バックハンド(BH)ショットの、完成された最強の<EEタイプ> と 最弱の<EEBAOタイプ>との相違点  2019-6-18

・・・・・ 詳細はマイホームページの別項をご参照下さい ・・・・・  
以下、時に、バックハンドをBH,フォアハンドをFHと略します。

※結論から先に申し上げると、物理的に、バックハンドを、フォアハンドと同様に<押すスイング>で打つのはナンセンスです。
何故なら、BHの場合、肘の<ラケット牽引可動スパン>は、かなり長いのに、<ラケット推進可動スパン>は極めて短いからです。


EEタイプ>=バックハンド最強のスイングタイプ=生死を賭けた
  戦いで武士が採用した素朴ですが、自然×シンプル=合理的で
  完成された強力な<引くスイング>タイプです
  ・・・スイングに体重が乗り、極めて効率的なタイプです。


  私は此のスイングタイプを1980年にオーストリア人コーチ(軟式を
 かなり研究されたようです)から<居合抜き型>として学び、後に
 <EEタイプ>と名付けましたが、理論的にも最強の省エネ
 スイングタイプです。

 
軟式テニスでは昔から片手バックの基本タイプとなっています
   

◆<EEBAOタイプ>=「片手打ちでは、BHに力を入れ難い」として、
  両手打ちが主流となる原因を作った元凶の

  不自然で複雑=非合理的で欠陥が多く、打球が弱い
  <押すスイング>タイプですから、間違いです。
  
・・・体重を乗せ難く、極めて非効率的なタイプです。

  
フェデラーやディミトロフ、ティエム等、片手バックを打つプロ選手全員が
  この誤ったスイングタイプを採用していますが、ここ数十年もの長期間、 
  片手バックの進化が完全に停止しているのも当然です。

  理論抜きで、専ら身体で覚える技術には限界がある証拠です
    ・・・以下、フォアハンドをFH,バックハンドをBHと省略します・・・


#1.打点の位置と高さ
フォアハンドとバックハンドの打点の位置/高さはかなり異なります。打点の位置を知らずして、グリップを造れません
   身体を横向きとした場合、BHストローク(フラット&トップスピン)の正確な打点は、FHの打点よりもほぼ両肩幅分だけ前方にあります。
   右肩をスイングの支点とする場合、約45度
斜め前に真っ直ぐに伸ばした右腕が持つラケットのスイートスポットが正しい打点の位置です。
   最強の打球が可能な打点の最適な高さは胸(鳩尾)付近です。この打点に、コート面に垂直に、前方のターゲットに向けてセットされたラケットを、
   右腕を自然に伸ばして掴んだグリップが正しいグリップ=BHウエスタングリップです。



 BHの打点の位置/高さは、FHとは、かなり異なります

  
BHの打点の位置はFHよりも、ほぼ両肩幅分程度前方にあり、最も
 強い打球が可能な高さは約15±5cm前後高く、胸付近です。

  ※スライス、ボレー等の打点の詳細はマイホームページを参照して下さい。

 
 
打点の位置も高さも知らないようでは論外です

  プロ選手がグリップを間違え、打点が胸付近よりも低い場合、ミスショットを
  多発しているのは、正確な打点が何処かを知らないからです。打点が
 
胸よりも低い場合、膝を曲げ腰を充分落として対処せねばなりません 


#2.グリップボールを打つのは手の平です。ラケットは手の平の補助/代替ギアですから、手の平でしっかりと支えねばなりません。
  
  
バックハンドの場合、手の平とは親指の付け根の膨らみ部分=手相占いで金星丘(Vinus-Hill ヴィーナスヒル)と名付けられた部分=
   ボールの強い衝撃にも耐え得る手の平の最強スポットを意味します。BHグリップは、手の平の最強スポットと打点に合わせて造るのが基本です。
 
 グリップミスは重大な誤りであり、致命的です。スイングを完全にスポイルします
  
・・・ トッププロ選手は、そのような基本中の基本も知らずに、相も変わらず握りが薄い弱い<押しのグリップ>を採用しています。


 <引くグリップ>なので、余計な修正操作は一切不要です

      BHウエスタン:フラット&トップスピン
      BHセミウエスタン:スライス&ボレー


 ラケットの打球面の真裏を手の平の最強スポットで支え、打点にも
 合わせた最強のグリップですから、最強のスイング/打球が可能です。
 ※スイング時に、ラケット面の調整のため、手首を使ってラケット面の
   調整を行うなど、余計な操作をしないのが鉄則です。

 
 BHは<押すグリップ>では、強いスイング/打球が出来ません。

    BHイースタン:フラット&トップスピン
    コンチネンタル:スライス&ボレー


 ラケットを手の平の一部と指だけで支える弱いグリップであり、打点にも
 合っていませんから論外です。強いスイング/打球は絶対に出来ません。
 ※また、スイング時に手首を捻ってラケット面の調整が必要となりますが、
 手首は自然な状態で使うのが基本です。スイングを大きく狂わせます。
 
 


#3.スイングのメカニズムの相違=<引くスイング>と<押すスイング>とでは、スイングのメカニズム/パワーも完全に異なります

    ・・・ラケットを打点に向けて引き出す<引くスイング>の方がスイングに体重が乗る分、<押すスイング>よりも遥かに強力です

  ※スイングとはラケットを持つ右腕(利き腕)のヒジを振ることです。スイングの主役はヒジです。
  ヒジはBHの場合、スイングのフロントエンジンでありスイングを先行リードする司令塔/方向舵です
  ヒジの持つこれらの機能を最大限に活用することでパワフルなスイング/打球を可能とします。

  バックハンドは、ヒジのフロントエンジン牽引機能をフルに活用して、ラケットを打点に向けて引き出す<引くスイング>であり、
  スイングに意識せずとも体重が乗りますから、ヒジの強力だが小さな動きでスイング/打球を最強/最速とする事が充分可能です。
  
  
  ※右腕が体幹の前方に位置するバックハンドでは、スイング開始後、ラケットがヒジを追い越すまでの長い<牽引可動スパン(距離)>を、
    ラケットとヒジを打点に向けて・・・身体の後ろにあるラケットを押し出す事は物理的に不可能ですから・・・引き出すのが理に適っています。
  
 

 
(注)フォアハンドのグラウンドストローク(フラット&トップスピン)は、ラケットを打点に向けて押し出す<押すスイング>ですが、
   <押すスイング>にはスイングに体重を乗せ難い上、ラケットを押し出す実質的な<推進可動スパン(距離)>、つまり、
   体幹(ヒジ)から打点までの距離が、ごく短かくて、体重を乗せ難く、スイング中に充分パワーを溜め得ないため、テイクバック
   /スイングからフォロースルーに至るまで、諸々の大がかりなパワー/コントロールアップ操作が必要不可欠となっています

 
 
(参考)鋸で木材を切る場合、鋸を身体の外側へ押しても、木材を切るのは困難ですが、鋸を身体の内側へ向けて引く場合、木材を切るのは容易です。
     つまり、引く場合=<引くスイング>には体重が乗るためパワフルですが、押す場合=<押すスイング>には体重を乗せ難く、弱いからです。



 *最強且つ、省エネ型の完成された<引くスイング>タイプです

 何故なら、<EEタイプ>は、ヒジの<ラケット牽引可動スパン>が
 かなり長く、スイングにパワーと体重が充分乗るからです。
 


  スイングに体重を乗せ難い<EEBAOタイプ>よりも断然、強力です

 
 *<EEBAOタイプ>は、打球も弱い<押すスイング>タイプです

  何故なら、肘の<ラケット推進可動スパン>がごく短かく
  スイングパワーと体重を乗せ難いからです。
  

 ※グリップとヒジの使い方を誤っている結果、<押すスイング>に
  変質・劣化していますから、ボールを強く打つことが出来ません。


#4.上下腕を肘関節に直角に伸ばすことで、スイングパワーを極めて100%に近い高効率でラケットに伝達することが可能です。 
    ・・・非直角の場合、スイングパワーのラケットへの伝達効率は、直角からの乖離度合いが大きい程、大きくダウンします・・・

 <EEタイプ>では、上下腕をヒジ関節(蝶番)にほぼ直角に伸ばすことが出来ますが、<EEBAOタイプ>の場合、上下腕を伸ばすと同時に、
 手首を曲げて少々寝ているラケット面を打点に合わせて立てるため、下腕を前方へ曲げる操作が必要となり、ヒジが向く方向が連鎖的に
 スイング軌道から逸れる結果、上下腕を蝶番に直角に伸ばす操作は不可能となり、スイングパワーのラケットへの伝達効率が大幅ダウンします。
 


 パワーのラケットへの伝達の効率はほぼ100%と高効率であり
  <EEBAOタイプ>よりも遥かに強力な打球を可能とします

   何故なら、<EEタイプ>=<引くスイング>は、上下腕を肘関節に
  ほぼ直角に伸ばすスイングが出来るからです。  

 
 
  *<EEタイプ>よりもパワーの伝達効率はかなり劣ります

  何故なら、<EEBAOタイプ>は<BAOタイプ>の悪質DNAを
  引き継ぐため、上下腕を肘関節に直角で効率的なスイングが
  出来ないからです。

 
#5.スイングスピード:グリップの違い、<押すスイング>か<引くスイング>か、上下腕を肘関節に直角に伸ばせるか否かで、大きく異なります

 
 鞭を振るような高速スイングが可能です
   スピードアップはパワーアップに大きく寄与します


 何故なら、<EEタイプ>のスイングは、右肩をスイングの支点として、
 肘の小さな動きで、上下碗をインサイドアウトに扇を開くように長い
 <牽引可動スパン>を<引くスイング>で加速するため、
 スイング半径が大きいからです。

 
  
 高速/強力スイングは絶対に不可能です

 何故なら、<EEBAOタイプ>はミスグリップが原因で、スイング中に
 ラケット面の調整のため、肘の機能(スイングのエンジン/司令塔)を
 大きく阻害する結果、ヒジの前方への推進の動きが鈍り、ラケットの
 スイングスピード/パワーダウンを招きます。更に、スイング半径も
 <EEタイプ>よりも短いからです。

  

#6.パワーアップのための追加強化策
 フォアハンドの著しい進化と比較して、片手バックの進化は数十年もの長い間、殆ど完全に停止しています。
    テニス誌やインターネットなどで紹介されている片手バックのパワーアップ説は、スイングのメカニズムの異なるフォアハンドの<押すスイング>の
    パワーアップ説と全く同じであり、的外れも甚だしく、科学的な裏付けを欠いていますから、役に立たず、殆どがナンセンスです。

    (参考)フォアハンド自体が、スイングに体重を乗せ難い<押すスイング>ですから、諸々の強化策を講じる必要がありますが、
        BHで、FHと同じ(=FHの裏返しの)ような姑息なパワーアップ策/弥縫策=を講じても無効であり、ナンセンスです



 <EEタイプ>=最強の<引くスイング>タイプの
  追加パワーアップ策は一切!不要です


 <EEタイプ>=<日本刀の居合抜き型>は、それ自体が昔から使用され
 完成された最も合理的且つ無理と無駄のないスイングタイプですから、
 グリップとヒジの使い方さえ間違わねば、フォアハンド以上に高速且つ
 充分パワフルなスイング/打球を可能とします。

 軟式テニス出身者も、グリップをBHウエスタンに替え、肘の使い方を
 正した仲間も<EEタイプ>をマスターしていて、バックハンドを
 フォアハンドよりも少ない力で強打出来ることを実感しています。 


 
  
 <EEタイプ>と比較して、<EEBAOタイプ>は
 上記#1~#5の重大な弱点があります


 テニス誌上などで諸々のパワーアップ策を解説しているのは、
 <押すスイング>であるFHと同じパワーアップ策ですから、
 間違いであり、殆ど全てが無効であり、ナンセンスです。
 
何故なら、FHの<押すスイング>とBHの<引くスイング>とでは
 スイングのメカニズムが全然異なるからです。

 ※まず、グリップとヒジの使い方を正し、スイングを
  <引くスイング>とすることが先決です