理想のレッスン ・・・ ベオグラードでの短時間だったが極めて貴重な個人レッスン 2021-3-29

  筆者が初めてテニスラケットを持った1980年の個人レッスンでしたが、今になって考えてみると、現在でも充分通用しうる、       合理的、具体的且つ明確なレッスンでした。短時間の間に、結構細かなことまで基本を漏らさず教えてもらったような
  気がしています。特に下記の2点をマスター出来たのは、その後の私のテニスライフの指針となる大きな収穫でした。

   筆者が学んだのは、
今になって思うに以下の2点です

  グリップ:
   バックハンドショット(ストローク/ボレー)正しいグリップはバックハンドウエスタン/セミウエスタングリップであること。
  
片手バックハンドフラットの、①正しい打点の位置 と、②正しいグリップの作り方 : フラットの正しいグリップは、①打点の・追加/変更
  位置と高さに合わせて、②スイング方向の真後ろを手の平の最強スポットで支えるバックハンドウエスタングリップであること。
                                                             
  
スイングタイプ:
    バックハンドショット(ストローク/ボレー)
の唯一正当なスイングタイプは、日本刀の居合抜き型。これは、
   後に筆者が上下腕延伸型=Extending Elbow at right angles Type=EEタイプと命名した<引くスイング>
   タイプであることでした。
       
 片手バックハンドショットで
<EEタイプ>ほど物理的、力学的に合理的、効率的なスイングは他にありません。       
 しっかりとスイングしさえすれば、小さな力でボールを強く、コントロール良く打てる
省エネ/エコタイプです。
 これは肘の牽引力と先行リードでラケットを打点に向けて引き出す<引くスイング>です。
 
日本に帰国してから気づいた・・・・・残念ながら日本には一人もいないようです。 ・・・不要カット 

   私は、1980年に駐在地のベオグラード(昔のユーゴスラビア、現在はセルビアの首都)のディプロマティック(外交官)
  クラブのテニスコートで硬式テニスを覚えたのですが、当時西ドイツでプロ選手のコーチを務めていた老ベテラン
  コーチが来られていたので、1時間だけ時間を割いてもらって個人レッスンを受ける機会がありました。
  前半30分はフォアハンドストロークのレッスンで、そのレッスン内容は記憶に残っていませんが、
フォアハンドの打球には
  特に問題がなかったのでしょうか、
後半30分の片手バックハンドストロークのレッスンは不思議なことに、今でも昨日の
  出来事のように鮮明に思い出すことができます。
  そのコーチレッスン法は、闇雲に球出しをして打たせるのではなしに、1つ1つの段階を踏んで、片手バックハンド
  ストロークの素振りを、グリップ⇒テークバック⇒スイング⇒フォロースルーを反復して徹底的に教え込むことでした。

  コーチの教えの重点は、”スイングを自然
且つシンプルに行う” ことでした。

  実際には、下記のチェックポイントを、ドイツ語で、日本語(僅かにサムライ、日本刀、居合抜き、右、左だけ?)を
  交えながらのレッスンでしたが、基本を教えるのに何度も球出ししてもらってボールを打つのではなく、所要時間が
  僅かでしたが、彼が教えてくれたのは正に身体とラケットを自然で、シンプル且つ合理的に機能させるスイングの
  基本原理でした。


  バックハンドストローク(フラット)のレッスンは、以下の通り、物理的、力学的にも正しいレッスンでした。


  (1)グリップ:
     コーチが打球位置(打点)に合わせて持っているラケットの柄を、腕を、手首を折ったり、肘を曲げたりせずに、
   自然にすんなりと伸ばした手で素直に掴む形。それが
フラットを打つバックハンドウエスタングリップで、
   手の甲が殆ど地面に水平/上方向きで、 これが打点に合わせた自然な正しい
フラットのバックハンドグリップ。
  (注)スイング方向の真後ろに親指と人差し指が作るV字型を添えるグリップがバックハンドウエスタングリップです。・・・追加/変更
 
(2)打点 :
   
スタンスは身体を横向きにするスタンス、つまり前肩を打球方向に向ける構えとし、両膝を少し曲げて腰を落とし、
   リラックスした構えで、ラケットを持つ右腕を自然にすんなりと身体の斜め(約45度)左前側に伸ばして掴んだ  
   ラケットのスイートスポットが正しい打点の位置、
(注:ラケットと上腕の角度は通常約135度)つまり、片手バックの
  打点は右肩の左斜め前約20度に位置します。
片手バックの打点の高さは鳩尾~胸付近の高さが基準・・・不要カット
  (注)片手バックの打点の位置は、フォアハンドの打点の位置よりもほぼ両肩幅分だけ前方、高さはフォアハンドの ・・・追加/変更
     打点(=腰付近)よりも高く鳩尾付近です。

   
  (3)ラケットの構え  テイクバック :  ・・・追加/変更   
    フラットスイングを開始する場合、ラケットを持つグリップが左腰~左胸の側面に軽く振れる程度のテークバックを行う。・追加/変更
  テークバックしたラケットヘッドは時計の針の3~4:00am付近を向く。ラケットを持つ腕の肘を前方打点の高さに向ける。

  

  (4)<引くスイング・・・追加/変更
    日本刀を左腰の鞘から引き抜きざま、相手の右胴に切りつける/叩きつける居合抜きのように、ラケットを肘を先行として
  身体の後方、腰
~胸の高さから引き出しざま、強く速く振り、ボールを引っ叩く。ラケットを持つ肘を強く引き出すことが
  肝心。肘よりもラケットが遅れて振り出される。打点に向けて頭を残し、スイング軌道はインサイドアウト。
  
シングルバックハンドショットはスイング時にはインパクト時点まで、後ろの肩を開かずに残さねばなりません。・・・追加/変更
  スイングはラケットを打点に向けて押し出すのではなく、引き出すこと。
スイング練習中にコーチから、
  「
ラケットを強く、速く引き出せ!」と言われました。フォロースルーは不要です。・・・追加/変更
  (注)片手バックハンドは全て<引くスイング>が基本です。  ・・・追加/変更

  (4)ナチュラルトップスピン  
 
  ラケットフェイスを終始地面に垂直にキープしたまま、ラケットをボールの少し下から振り出して、ラケットヘッドを
 ・・・不要カット
  4~5:00amから10~11:00amに向けて振り切ることで、ボールに軽い順回転(スピン)がかかり、ナチュラルトップ
  スピンを打つことが出来ます。
  テイクバックの構えはフラットと同様に肘を前方に向け、手の甲を真上に向けたままでOKですが、トップスピンを打つ
  ポイントは、ラケットだけ振り上げるのではなくて、ラケットと肘を一体として下方から前方斜め上方へ引き上げて
  ボールを擦り上げることです。コーチは時代の先取り(=トップスピンの打ち方を教えてくれた)をしたのだと思います

  (注)なお、屈強な選手が片手バックでフラットを打つと、ボールが飛び過ぎてベースラインを越える恐れがありますから、
     トップスピンを覚えておく方がベターです。結構鋭いトップスピンを打つことが出来ます。


  (5)フォロースルー:・・・・・上記(4)以下はカットして下さい!!!!!。  ・・・不要カット
 
 スイング中、スイングの支点となる右肩は不動。左肩も開かずに不動のまま後方に残すのが強い打球を打つ大切な
  ポイントです。換言すれば、片手バックの場合、実質的なフォロースルーの距離(スパン)は極めて短く、インパクト
  直後にスイングを止めて、フォロースルーは殆どゼロに近くても事足ります。バブリンカがダウンザラインに片手バックを
  打つ際がそうです。以前、東レパンパシフイックオープンに出場していたスペインのスアレスナバーロ(当時、唯一
  片手バックの名手だった女子プロ選手)のフォロースルーがそうでしたが、ラケットを前方上方に向けて突き出した
  ままのフォロースルーの姿が眼に焼き付いています。
 
   

   実際にボールを打つのも、日本のコーチのように球出しして闇雲にボールを数多く打たせるのではなしに、コーチが筆者の
  素振りを何回かチェックして、グリップ/打球の構え/スイングの形がほぼ正しく整い、固まったと判断した時点であり、
  実際にボールを打ったのは僅か5~6球だけでした。

 
 このレッスン法ならば、バックハンドストロークを正しく打つための幾つかのチェックポイントと基本的なパターンを ・・・不要カット
  マスターすることが出来るので、生徒がボールを、マグレではなく必然的に、正しい方向と距離に飛ばせる回数が増え、
  ミスが出ればその都度コーチが何が原因なのかを指摘して直ちに修正することが可能なので、非常に合理的且つ
  効率的であり、レッスンのあるべき理想の形であったと思います。

  当時の私は超多忙な商社マンであり、不定期な出張が多かったこともあり
、当時の老コーチは日本大使館の
  生徒の引っ張りだこでしたから、
同コーチとのアポイント取得が難しく、再度レッスンを受けるチャンスを作れなかった
  ことが悔やまれます
が、一度きりだったからこそ、片手バックハンドの極意の印象が深く残ったのだと思います。